京 商 館
カウンタック世代の僕にとって、最近までミウラという存在は「変な車だな」というものだった。特にヘッドライトの処理がファニーだなと...。でも今ではこれほど美しい車はないというくらい好きだ。イオタもカッコいいが、やはりシンプルなミウラは美しい。スーパーカーはとかく逸話がつきもので、特にランボルギーニにはそんな逸話にこと欠かないが、そんなことは知ったことではない。スーパーカーは美しくてカッコよければそれでいいのだ。
ザ・スーパーカー。カウンタックと言えばスーパーカー。スパーカーと言えばカウンタックと言えるぐらい、スーパーカー世代の僕にとっては永遠の憧れ。どんなスーパーカーを見た後でも、やっぱりカウンタックを見るとこれに勝るものはないと感じてしまう。乗りたいとか所有したいとか、そういう次元を超えている存在だ。ユーノスロードスターに乗っていた時代に一度だけカウンタックにすれ違ったことがあるのだけれど、ロードスターの低い運転席からでさえ視線を下げるくらいの車体の低さにただただ驚いた。そんな記憶を再現してくれるこの京商のミニカーは素晴らしい。ただCVSミニカーコレクションとしてはまだ第2弾ということもあるのか、少し造形にシャープさが足りないのは確か。でもアップにすると気付くくらいで肉眼で見る限りは十分満足のいくレベルです。
ガヤルドについてはベビーランボという以外、正直に言うと余り知識はない。ほんとのことを言うと、ディアブロ以降はカウンタックに似た車が出たな~って思ってた程度(笑)。ただ見ると買っちゃいますよね。だってカッコいいもん。
カウンタックの後継機であるディアブロは、どうしてもカウンタックのイメージがついて回る。ガンディーニのデザインが元になっていること、シザーズドアであること等、僕の中ではカウンタックにそっくりというイメージであったが、こうしてミニカーを見てみると、こんなに違うかったんだっていうくらい全く違う車だ。当然といえば当然なのかもしれないけど。その上このミニカーはエッジやモールがぼやけてて、京商らしからぬ出来だ。ホイールは繊細ですけどね。第68弾のランボルギーニコレクションⅤのウラカンはすごくシャープでサイドミラーの造形すらかっこいいので、新しい金型で再発売してほしいものです。
ウラカンって変な名前っていうのが第一印象。でもランボルギーニらしいシャープさがカッコいい。またこのミニカーは大口径のホイールとタイヤとのマッチングがとてもよくて気に入っている。また特徴的なエンジンルームのクロスバーもしっかり再現されており、なにより目を引いたのはサイドミラーの精巧さ。サイドミラーはなければないで気にならないのだが、あると魅力が増す。ただ1/64サイズということもあり、”とりあえず付けました”という場合も多いのも事実(それでも僕的にはすごくうれしいけど)。
でもこのウラカンを見た時は衝撃でした。「え?このサイズでこのミラーってすごくね?」ホンダS800の出来に感動して京商贔屓になったけど、このミラーはすごい。ますます京商好きが加速する~。
世界一で最も美しいと評されているジャガーEタイプ。ミニカーになってもその美しさは変わらない。でも正面から見るとオタマジャクシみたいでちょっとファニー。え?正面から見たらこんな感じだっけ?と思い検索すると、やっぱりこんな感じ。あの美しいミウラにしても、正面から見るとファニー顔だから、当時はそういうデザインが多かったのかも。それにホイールアーチがかぶさるデザインも今はもう見かけないですね。
当初は別の車種として設計されていたV35スカイライン(セダン)。そう聞くと、無理やり丸く見えるようにデザインされたテールランプで従来のスカイラインとつながりがあるように仕立てられているように感じる。かくいう僕も、発売された当初シャープさがなくなったその姿にがっかりしたことを覚えている。「こんなのはスカイラインじゃない!」と。ただそれが一般的なとらえ方だったようで評判はよくなかった。日産のシンボルの一つと言えるスカイラインは、やはりスカイラインとしてデザインされなければ。日産のデザインって、ものすごくキープコンセプトで出したかと思えば、まるっきり違うモデルにしてしまったりして迷走することがありますよね。プリメーラとか、シルビアとか。シーマとか。
それはさておき、このスカイラインクーペが出た時は、スカイラインかどうかは別として、単純にカッコいいと思った。狙いは北米市場がメインだったようだが、その時のパンフレットの競合比較対象はBMW330CiとメルセデスベンツCLK320。スカイラインのV6に対し、330Ciは直6、CLK320はV6とほぼ互角ながら、スカイラインはATとMTを選べることが出来たし、サスペンションも全て独立懸架のマルチリンク(それが優れているかどうかは別としてメカニズムは凝っている)。なによりスカイラインの価格は約350万円に対し、330Ciは約560万円、CLK320に至っては720万円と倍以上。今考えるとV6のクーペが350万円なら激安だが、当時はとても手が出なかったことが悔やまれる。
ただスカイラインクーペの18インチホイールはとてもかっこよくて、「いいな~」と毎日パンフレットを見ながらため息をついていたくらい。そんななか当時の愛車だったP12プリメーラにこのホイールがつくことが分かり、ヤフオクで落札(ホイールのみで4本8万)。これがP12プリメーラにはよく似合っていた、驚くほど。P12のことをバカにしていた人も、このホイールを付けたP12を見て唸っていたくらいに。車は車高とホイールだけで全く雰囲気を変えることができるのだ!くるま好きにはそれが楽しみではあるのだが、一般の方のために、メーカーはもっとよく考えて欲しいと思う時がある。だってそれだけで売れ行きが違うはずなのだから。
というわけで、このミニカーを見た瞬間懐かしさがこみあげてきた。今見るとデザイン的な古臭さは感じてしまうところもあるけれで、スタイルの再現性はもちろんのこと、イメージカラーの発色もいいしホイールの造形もgood。すばらしいミニカーに仕上がっていると思う。